天才峯田和伸

  • 2007/10/14(日) 23:34:45

銀杏BOYZボーカル峯田和伸。映画に本にとマルチに活躍してる彼。

いきなりあらぬ方向を恍惚の瞳で見つめて棒立ち、そして発狂したように踏む千鳥足のようなステップ。MCはあつくズーズー弁。よだれたらして歌を歌う。と、かっこいいとこはないのですが・・・

でも、私にとっての峯田の魅力は、かっこわるくても「大好きです、君が死ぬなら僕も死ぬ」という素直で愚直とも言えそうな想いなのだ。
おまけに歌詞のワードチョイスは天才だ。

例えば、反射のように中学高校の校舎を思い出すのはこの一節。
「初恋の風がスカートを揺らす」(青春時代)

校舎だけじゃなくて、その頃好きだった人を思うちょっと甘くて切ない気持ちとか、放課後のグラウンドの雰囲気とかが脳裏に浮かぶ。天才だ、峯田。

「イヤフォン耳に当てて 天の川の声が聴こえて
 銀色砂漠に響く 新世界交響楽団
 名前はカムパネルラ 翼溶けた夜王子
……
 ご覧よ満月だよ 碧うさぎの目はさくらんぼ
 蛍光アンドロメダ 口づけの森のかくれんぼ」(夜王子と月の姫)


と、上は銀色夏生もびっくりのワードチョイス、僕の世界にようこそ的な、一歩間違えると、大丈夫か?とでも言いたくなる歌詞。でもこの歌詞がけっこう甘めの旋律にのってるから、聞いてて心にジーンと来るのだ。宮沢賢治をおもいだす。

ゴイステ、銀杏の曲は、私としてはほぼ全部名曲なのだが、特に好きなのは、峯田の実話をもとにした「東京」という曲。




「せみが鳴いていた夏の日の午後も 雨にぬれて走ったコンビニの帰り道も
 二人を通り過ぎた何でもない景色が 僕にとってはそれこそが映画のようだよ」

とか、
「人生は旅だという、だけど 過去は跡形もなく消えてゆく、だけど
 ふたり手をつないであるいた道のりこそが 僕にとってはそれこそが旅だったよ」

とか。そうなのだ。付き合ってるときは、何が幸せかなんて気づかないのだ。夜景が素敵なロマンチックなラウンジでお酒を飲んだとか、そういうのではなく、何でもない時間こそ、本当に幸せな時なのだ。

でもなによりこの「東京」という曲で私が、"峯田天才!"と思ったのは
「出会えたよろこびはいつも一瞬なのに どうして別れの悲しみは永遠なの?」
という一節。峯田、ほんとに別れた女の子のことが好きだったんだ、素敵。と思う。この曲は峯田が結婚する気がないからという理由で、4年くらい付き合った彼女と別れ、彼女は郡山に帰ってくんだけど、曲の中では"新幹線の車窓からはどんな景色が見えたんだろう"とかいう、率直な気持ちが歌詞になってて、私のツボにぐいぐいきた。

ちなみに、下品なのもいっぱいある。
ゴイステの時は「童貞ソーヤング」とか「一発やるまで死ねるか」とか、若い男子の悶々とした想いを綴ってるのもあったけど、銀杏になってからは、下品でアブナイ。

「僕は世界から仲間はずれさ 手首切っちまうー ポアされちまうー ココアカラーの南の空をマグマ大使が飛んでぐべや 工藤静香やね」
とか、
「エルサレムの子どもたち 手をつないでつないで その最後の手が僕まで届けばいい 一緒に世界をぶっ壊してやる 一緒に世界をうんこだらけにしてやる」(何て悪意に満ちた平和なんだろう)


もちろん、ゴイステから銀杏になって、曲調も歌詞も変わった。私はゴイステの方が好きだけど、でも未だに「あいどんわなだい」みたいに青春パンクロックを作ってくれるし、大人になっても聞き続けたいバンドだ。それも峯田ありきの銀杏。これからどう変わるか楽しみ。



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この記事に対するコメント

こんばんは

峯田和伸を検索していたらこのブログに行き着きました。
歌詞を読むのが好きで峯田和伸の歌詞が好きなので、とても共感しました。
他の文章も時間があるときにゆっくり読ませてもらいますね。

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